・第一位(99ポイント)
芭蕉より 配布の細道 極めけり
投函入魂 (東京都練馬区)
・第二位(98ポイント)
ポスティング 無観客でも 手を抜かず
ちよっちゃん。 (大阪府堺市)
・第三位(74ポイント)
道選び 密避け運んだ この一年
まねきねこ (東京都江戸川区)
・第四位(69ポイント)
マンションに 着くたびほしい 阿修羅の手
菓子パン (三重県名張市)
・第五位(53ポイント)
AIじゃ AI(愛)がないから オレ配る
こうちゃん (東京都練馬区)
・第六位(49ポイント)
いつも会う キミは番犬 縮まぬ距離
曇りが一番 (宮城県仙台市)
・第七位(46ポイント)
五輪見て 配布タイムを 計りだし
コヤパン (京都府城陽市)
・第八位(44ポイント)
晩酌の ビールちらつく あと2枚
ヘンリー (東京都八王子市)
・第九位(39ポイント)
靴の底 減った量なら 金メダル
今日もひとり競歩 (北海道北見市)
・第九位(39ポイント)
人見知り チラシ配布で 顔見知り
やんちゃん (福島県二本松市)
※ 今回は投票をポイント化し、そのポイントを加算して順位を算出しています。
私もポスティング業に関わって20数年になりますが、当初は、チラシ配布ってビジネスなの?そんなことを専門に行う会社ってあるの?ポスティングってなに?という時代でした。
それが・・・いまでは、・・・第七回ポスティング川柳コンテストへ6345句の応募を全国からいただける時代になりました。本当に隔世の感があります。
第七回のコンテストの応募状況を振り返ってみたいと思います。
まずは、作品の内容ですが、2021年度の最大のイベントである東京オリンピック・パラリンピックがらみが多くなると思われましたが、意外と少なく290句にとどまりました。コロナ関連も386句で少なかったように思います。一方、配布中に面白いポストや動物や風景との出会いを詠んだ心情は、やはり多数を占めました。また、ポスティング=歩くという図式から、自分の健康状態との関係を詠んだ句も多くありました。
使われたキーワードとしては、「ポスティング」「チラシ」「配布」「ポスト」という定番の他に、「うっせいわ」「BTS」「二刀流」「ショータイム」などの流行語大賞にもあがっている語句を使った句も散見されました。ポスティング川柳から、時代を感じられるのは素晴らしいことと思います。
今回から、応募時にポスティング歴をお聞きしたところ1年未満から3年未満で全体の60%を超えていました。つまり、ほとんどの応募者が初心者だったということになります。ポスティングという新しい仕事に就いて、新しい発見や出会いを経験したり、新しい感情が沸いたりしたときに、川柳という作品が生まれるのかも知れません。
ちなみに、ポスティング歴もっとも長い20年以上という方は、107句応募してくれました。
応募者の所属を見てみますと、ポスティング会社に登録して仕事を受けている方がほとんどですが、不動産会社、便利屋、広告代理店、NPO法人、新聞社、タクシー会社、シルバー人材センターに勤めている方もいらっしゃいました。「ポスティング」という範疇が、幅広くチラシ配りということで名称が定着していることが分かりました。
昨年第六回にひきつづき、第七回も川柳委員長としてポスティング川柳コンテストの運営にかかわることができました。その過程において、主催団体である日本ポスティング協同組合の事務局、多くの組合員の方々のご協力をいただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。次回からは、委員長も交代し、より活気のある川柳コンテストへ発展していってもらえると期待しております。今後ともポスティング川柳コンテストをよろしくお願いします。
第七回ポスティング川柳委員会 委員長 村松昭文(2022年2月)
当組合加盟業者による事前投票と2月17日(木)に行われたライブ配信の投票によって決定した上位入賞者3名を訪問し、表彰しました。「賞金」と「入賞した自身の応募川柳が記載された記念盾」、「オリジナル記念品」を贈呈し、記念撮影・インタビューを行いました。
川柳コンテスト第一位の表彰式の様子
4月19日(火)川柳コンテストの表彰でアドネットさんにお邪魔しました!
見事第1位に輝いた作品を投稿されたのは、岡田副理事長夫人でペンネーム「投函入魂」さんの作品
「芭蕉より 配布の細道 極めけり」
です!(配布の細道と奥の細道とを迷ったのと「けり」の部分はその場の思い付きで作成したそうです)
これまでにも募集をしていたのはご存じだったようですが、実際の投稿は2回目だそうです。今回は15~16句を考えたなかから言葉の組み合わせして、締め切りまじかでの投稿となったそうで、作品の出来栄えについても「まったく自信なし」だったとのこと。ある意味、数合わせの一つと考えていた程度だったとのことでした。
ペンネームについても思い込みが伝わる投函入魂!ついつい元プロレスリングアナである私は闘魂入魂と呼んでしまうのですが・・・笑
野球が好きで、普段から学生時代にソフトボールで鍛えた足腰を生かして配布をすることがあり、配布員さんのご苦労は痛いほど感じていて、このコンテストのように知らない配布員さん同士が川柳を通じて「あるある」と共有できることは孤独感の払しょくにもつながるのでは?と3位となったまねきねこさんと同様のコメントをいただきました。
今回、頂点に立つことで次回はディフェンディングチャンピオンとなりますので、最低でも力のこもった20句程度を応募したいとのことでした。
賞金の5万円の使い道については、3拠点ある営業所をまとめてお菓子パーティーを実施したいとのことでした~
今年度も心に刺さる作品をお待ちしています!!
川柳コンテスト第三位の表彰式の様子
4月11日(月)昨年度の川柳コンテストにおいて見事3位に入賞されたアオバヤ江戸川センターに所属し、通常はメール便の仕事をされている「まねきねこ」さんに、作品が記載された記念の盾と賞金1万円、そして新橋の老舗銘菓小川軒のレイズンウィッチをお届けしました!!
獲得ポイントは74ポイントで、6345句の上から3番目に君臨した作品は、
「道選び 密避け運んだ この一年」
まねきねこさんは都内在住の68歳。本名は全国に200数十名しかいないかなりレアな苗字~2018年6月20日からお仕事をしていただき、その経験から数点の作品をご応募いただいたそうですが、自身が意にしない作品が入賞となったそうで本人もびっくり~
また、12月末まで帯状疱疹で3週間ほど入院をされていたそうで、最近ようやく快方に向かっているとのことでした。
そして「受賞が決まってから、毎日1句作ろうと張り切っていたけど、なかなかできるもんじゃないね~」とコメントをいただきましたが、そりゃそ~ですよね~~~そんなに簡単ではありません!!
また、「6,345句の上から3番目になったなんて今までの人生で一番上だなぁ~」とにっこり!!素晴らしい笑顔を見せていただきました。
また、メール便のエピソードとして間違って隣の家のポストに入れてしまったため、「すみません。間違って入れてしまいました・・・」とお声がけをすると「いま、天ぷら揚げてんだからちょっと待って!」と言われたことがあるそうで、下町ならではのやり取りを伺うことができました。
配布は一人で行うことがほとんどですので、ある意味孤独です。横のつながりもほとんど感じられません。しかし、このようなコンテストがあることで「わかる!わかる!!その気持ち!!!」などとほくそ笑んでいただき、連帯感や帰属意識が増加すると嬉しく思います。
ちなみに・・・この拠点のマネージャーであるTMさんの作品も30選入り~「登録証 若い写真を 貼っちゃおう」でした~
んん??確かに???本人の名刺の写真は・・・笑笑笑