・第一位(114ポイント)
また出たな 最新ポスト 頭脳戦
ゆーま (静岡県静岡市)
・第二位(108ポイント)
間取りより ポストが気になる 建築中
待ち人来たる (千葉県流山市)
・第三位(106ポイント)
定年で またもやポスト 目指すとは
ブレンデイー (愛知県名古屋市)
・第三位(106ポイント)
電子化の 世にまだ届く 紙の声
吟遊キャラバン (東京都杉並区)
・第五位(94ポイント)
晴れてくれ! 子どもは遠足 ママ配布
アドポス (宮城県仙台市)
・第六位(93ポイント)
同世代 杖持ち俺は チラシ持ち
健康優良爺 (東京都多摩市)
・第七位(84ポイント)
やっとこさ 辿りついたら そこ空家
ポス山田ポス男 (福岡県大野城市)
・第八位(81ポイント)
AIも ポスト位置まで わかるまい
配布人知らず (石川県金沢市)
・第九位(78ポイント)
雨の日は チラシを胸に 抱きしめて
ねね (宮城県仙台市)
・第十位(77ポイント)
手には地図 背中にゃ塩の 世界地図
ニホンベリショアゴヒゲ (埼玉県熊谷市)
※ 投票をポイント化し、そのポイントを加算して順位を算出しています。
2024年は、元日から能登半島大地震が発生し、翌日には羽田空港地上衝突事故が起こるなど深刻な一年の始まりとなりました。犠牲となられた方々に深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様、ご家族・関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、その後発生した集中豪雨の影響により1年を経過した今も困難が続いている現状に、一日も早く被災された方々の日常の生活が戻りますようにと心よりお祈りいたします。
このような中、日本ポスティング協同組合の主催となり5年目を迎えた第十回ポスティング川柳コンテストは、総数1万作品を超える応募をいただきました。応募いただきました皆様に心よりお礼申し上げます。
まず作品の内容について振り返ってみますと、今回の時事関連のテーマとしては、パリ五輪での日本代表選手の活躍、前年に続きメジャーリーグ大谷選手の「50-50」偉業達成など、スポーツ界をテーマとした作品が特徴的でした。また、「AI」や「デジタル」などのワードとは対局の「アナログ」としてのポスティングの良さを伝える作品も近年の傾向として多く見受けられました。
他方、配布員さんの高齢化を反映してか健康をテーマとした作品や、社会との繋がりを意識してご自身の心情を詠まれた作品の増加傾向が伺われました。「万歩計」「健康診断」「歩く」などの言葉の表現に、生き生きとしたシニア世代の活力を感じました。家庭の様子を垣間見せるウイットに富んだ作品も印象的でした。また、自然をテーマとした作品の中では、雪の中でのポスティングを詠まれた作品に雪国ならではの情景に思いを馳せ、地方の言葉で表現された作品にはお住まいの地域への愛着を感じることができました。これも全国規模ならではの川柳コンテストの素晴らしさかと改めて感じます。更にこのような地方色豊かな作品が増えると、なお一層味わい深く彩り豊かなものになっていくのではと期待が膨らみます。
そのほかでは、ポスティングの定番「雨」「酷暑」など、ポスティングにとっては天敵とも言える天気、気候を絶妙な表現で詠まれた作品や、「犬、猫」など出尽くしたと思えるテーマを独特の表現でまとめられた作品、今回は「ポスティングあるある」というテーマを加えたことから、ポスティングを長く続けている方なら思わず「あるんだよね~、わかるよね~」と、経験者だからこそ共感できる瞬間を見事に切り抜いた作品も見られ、楽しく拝見させていただきました。
今回の応募では、組合員からの応募者数、作品数ともに過去最高となり、また一般公募の方からの応募も最多となったことは、節目となる第10回目を迎えた年の委員にとりましても望外の喜びとなりました。 1万を超える作品の選考はこれまで以上の難題となりましたが、この選考にあたり一致協力して臨んでいただいた委員の方々はもとより、主催団体である日本ポスティング協同組合の事務局、多くの組合員の方々のご協力をいただきました。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。そして、今後もポスティング業務に従事いただいております数多くの方々の声が、このポスティング川柳という場を通してお客様やこの事業を取り巻く社会に更に大きな輪となって広がることを祈念いたします。
第十回ポスティング川柳委員会 委員長 桑原広光(2025年2月)