・第一位(186ポイント)
ポスティング シルバー世代の 飛躍の場
くばりびと (東京都杉並区)
・第二位(178ポイント)
ドアポスト チラシ挟まず 指挟む
ドアポストマン (福島県いわき市)
・第三位(159ポイント)
「新型だ…」 ポストの取説 ほしくなる
ポスト探知機 (香川県高松市)
・第四位(158ポイント)
急な雨 わが子のように チラシ抱き
プチ配達人 (新潟県長岡市)
・第五位(114ポイント)
医者ほめる 「体調管理」 何やった?
杜の声 (岩手県盛岡市)
・第六位(94ポイント)
表札で ふと思い出す 友の顔
健康オタク (兵庫県神戸市)
・第七位(90ポイント)
ゴムゴムの~ 欲しくなるよね 伸びる手が
シルク一番 (千葉県船橋市)
・第八位(82ポイント)
百件分 歩いた努力が 麦の泡
ダイエット志願者 (長崎県諫早市)
・第九位(81ポイント)
ポスティング 60代は まだ若手
もみまん (広島県広島市)
・第十位(75ポイント)
入れていい? ポストで昼寝の ネコに問う
シバ太郎 (愛知県豊田市)
※ 投票をポイント化し、そのポイントを加算して順位を算出しています。
日本ポスティング協同組合主催となって3年目となりました、第八回のコンテストの応募状況を振り返ってみたいと思います。
まずは作品の内容ですが、2022年度は東京オリンピックも終わり、コロナも少し落ち着きましたので、どんな世の中の情勢が話題になるだろうかと楽しみにしていました。そんな中で「二刀流」「大谷さん」「ビックボス」「ウクライナ」「プーチン」「物価高」「40度越え」という句が目立ちました。2023年らしいですね。一方、配布中に面白いポストや動物や風景との出会いを詠んだ心情は、やはり多数を占めました。また、ポスティング=歩くという図式から、自分の健康状態との関係を詠んだ句も多くありました。
応募者の所属を見てみますと、ポスティング会社に登録して仕事を受けている方がほとんどですが、不動産会社、便利屋、広告代理店、NPO法人、新聞社、タクシー会社、シルバー人材センターに勤めている方もいらっしゃいました。「ポスティング」という範疇が、幅広くチラシ配りということで名称が定着していることが分かりました。
第八回は応募句数 7,544句、応募人数2,325人となり、過去最高となりましたことを喜んでおります。その中でポスティング未経験の方からの応募が14%ありましたことは、ポスティングという仕事が世の中に広く知ってもらえ、定着しつつある証ではないかと思います。
最終選考会では素晴らしい句が多すぎて選考に悩んだことを思い出します。年々句が洗練されていく状況は、ポスティング業界の配布品質が向上していることの反映でもあると思います。今年は前委員長村松さんから引継いで初めてのコンテストとなりましたが、多くの委員会のメンバーとともに楽しく運営させていただきました。主催団体である日本ポスティング協同組合の事務局、多くの組合員の方々のご協力をいただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
第八回ポスティング川柳委員会 委員長 柿添かおる(2022年2月)